透析医療

透析とは腎臓がうまく機能しなくなった人が受けていただく医療です。
では腎臓の機能とは何でしょう?
様々なはたらきがありますが、特に重要なのは、体の水分の調節や老廃物(尿素)の排泄です。水分の調節ができなくなると心臓や肺に負担がかかりますし、老廃物(尿素)の処理ができなくなると尿毒症になり、いずれも生命を脅かす状態になります。
その他にも造血やイオンバランスの調整もおこなっています。
それらのはたらきをカバーするのが透析です。
透析には血液透析と腹膜透析の2つがありますが、当クリニックでは血液透析をおこなっています。
血液透析
現在、日本でおこなわれている透析治療のほとんどが血液透析で、日本透析医学会によれば血液透析の割合は97%(2022年12月)と発表されています。
血液透析は主に、腕の血管から血液を一旦体外へと出し、血液透析器であるダイアライザを介して老廃物等は取り除き、水分を調節してきれいになった血液を再び体内へと戻していきます。
一般的には血液透析にかかる時間は1回当たり4時間程度とされ、週3回の通院を必要としています。
余談
1週間で4時間×3回=12時間も透析を受けるのは大変と思われるかもしれません。
しかし本来なら1週間は24時間×7日=168時間ですので、腎臓が168時間かけてするはたらきを血液透析は12時間でおこなうので168時間÷12時間=14倍のスピードです。
からだの各臓器からすれば14倍のスピードで変化があるので負担も大きく、これ以上の時間短縮は困難であり、安全に透析をおこなえるギリギリの時間と考えてください。
腹膜透析
腹膜透析とは、腹膜(臓器に覆われている薄い膜)を利用して透析を行っていく方法です。
腹腔内に透析液を注入することで腹膜を介して血液と透析液によって尿毒素や電解質が移動します。
これによって、透析液に老廃物や余分な水分が移動するようになり老廃物を含んだ透析液を排液することで体内の血液を浄化する方法です。
当クリニックでは行っておりませんが、グループの井上病院で行っています。
患者さんへ
末期腎不全で透析をおこなっている患者さんは生涯にわたって治療が必要になります。
週3回、1回4時間という時間を安全で安心な医療でサポートさせていただきます。
透析患者さんは腎不全以外にも糖尿病や高血圧などさまざまな合併症を患っていることも少なくありません。
また透析導入後も血管のトラブル、骨のトラブル、下肢のトラブルなど長期透析による合併症が生じてきます。
もちろん、それらの合併症も当クリニックで対応させていただきますが、対応困難な場合は迅速に連携機関に協力していただけるよう体制を整えています。
「いつまでも長く元気でいてもらいたい」がソレイユ腎・透析クリニックスタッフの願いです。